• 2014/07/31(木) 12:09:14

まえの記事で
「時間のムダなので最初っから当店に来てください」
って言いましたが
なにも誰もが整備工場難民てわけではなく
行きつけの工場を決めてる方も少なくないことでしょう。

やはり人情としては
「長く付き合えばいいことがあるはず」とか
「融通をきかせてくれたりするはず」と無意識に期待するわけで
逆にいえば工場がわにすれば
受付のちょっとした配慮を欠く一言が不信感を招いたりするという怖さがつきまといます。

もしかしたら、もしかしたらそうなのかしら というケース



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とってもキレイなH15 レガシー
後席ドア左右とも、ドアロック&パワーウインドウが動かなくなっちゃったそうです。
行きつけの工場での見積もりは10万近く、モーター類一揃いの交換。
別に内容からいって決して高いわけではありません。

私がひっかかったのはその説明
「それで直るかどうかは絶対じゃない」さらにパワーウインドウについては、
「モーターに直に通電してみたが動かないのでダメだと結論づけた」
的なことを言われたそうで。

同業者や同僚としゃべっているのならともかく、
お客さんに言うことではありません。いろんな意味で。

ひとまずパワーウインドウの通電テスト。
スイッチ上げでも下げでも検電(テストランプ)は光る。
つまり電源は入っており、アースもとれている。


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モーターがわの導通はなし。
まあモーターはだめでしょう。
直らないなんてことがあるとすれば、ガラスとレールの関係が異常に重いとか?

それよりも気になるのは、抵抗計2000kΩという無用のレンジですら無反応なこと。



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モーター自体にも配線のコネクターがありますがここも異常なし。
全体的に見た目がキレイ。壊れてるようには見えない。



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甘栗むいちゃいました。
分解しちゃいました。



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原因。
目視だとこれか~って感じだけど、これ、撮影とってもたいへん。



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これは動力として回転するローター。
ここにブラシとよばれる通電部が二個、いい塩梅で押し付けられてるはずですが
一個は完全に離れちゃってるのでテスターがああいう反応になると思われ。



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離れちゃってたほうを引っ張ってみたら
「パキッ」と鳴って飛び出てきました。
基盤の樹脂部を溶かして貼りついちゃってたもよう。

従来の、スプリングが仕込んである方式じゃなく
金具の材質自体の張りに依存する、コストダウン&シンプル構造方式ですが
ブラシの摩耗分追従すべきところ追いつかなくなったというよりも
正常作動時もどうしても発生する熱によって、離れる方向に反り返ったっぽい。
運悪く?材料の選択の良しあし?あるいは裏表間違い?

まあいいでしょう。
左右とも全く同じ状態。伸びがわに気持ち曲げて組みました。
モーターは一個¥15000、しかもそんなには動かさない後ろドア。
許可をいただいて続投。



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ドアロックのモーターも幸い単なる+/-の二極で一発点検終了。
こちらは小型すぎて分解修理は危険なので新品へ。

ちなみにこの修理、部品交換より点検の工賃のほうが大きいですが
結果、トータルでは3万の削減に成功、
見積もりの段階で確実に直ると言い切れるまでになっちゃっております。

一か八かはイヤな方、どうぞ当店へ。








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「最後にお電話ください。」ってよく見ますが

  • 2014/07/25(金) 18:52:04

「最後にお電話ください。」ってよく見ますが
「そのほうがウチが安いってのが一目瞭然ですぜ。」という意味でしょうか。

クルマの「修理」となると話は別。
なぜって、買うもの自体決まってないのがほとんどだから。

特に、バッテリーあがりとエアコン修理なんかがそうですが
何が原因か追究せずにバッテリー交換やガスチャージしちゃうと
再発の可能性が高いのでムダ金になっちゃうかも。

時間もムダなので、いっそ最初に当店へご相談ください。
結果を出すための正当性のある見積もりをしてますので
想像より高かったとか予算オーバーの場合は
無理せずおっしゃってください。
しがみついたりしませんから。






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このところエアコン修理が絶えない当店へ、初めてのご来店のVW。
ディーラーさんで診てもらったエアコン冷えない原因はコンプレッサー↑とのことでしたが
その通りでした。
厳密にはその補機であるマグネットクラッチ(錆びてる丸いの)の回路断線。
ただし修理方法としてはズルイ大人の事情でやっぱりコンプレッサー丸ごと交換。
安いの高いの中間のと選べます。

<業界話>
点検過程で、抜いたカプラーの車両側から通電があるかどうかも当然診ますが
5秒にいちどのペースで通電してはすぐ切れるという、見たことない現象が。
これだと新品コンプレッサーをつけてもほぼ冷えないと思われるので
涙目でCoンプレッサーKaかってこいやモータースさんに相談。
通電している瞬間は一瞬アイドルアップもしていることからみて
コンプレッサーによるパワーロスを見込んで行うアイドルアップ制御と
エンジンスピードやエアマス信号との整合性が取れないことによる現象じゃねーのと
お守りを授かり部品入荷までの数日は爆睡出来ました。
実際、交換後は何事もなかったように作動良好。
いずれまたかかっていきたいと思いますのでよろしくお願いします。




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せっかくなので前に言われてたというブレーキもご用命ありがとうございます。
ディスクを外すとまたいろいろ見えてきます。



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こんなポコポコしたパンがありますがこれはABSに使う部品。
回るパンと四角いセンサーがタイヤの回転数を検出しています。


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清掃後はとてもパンを連想するようなものには見えなくなっちゃいました。
気分はもう、ABS感度3割増しですね。よく止まるかどうかは別として。



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ホイールのデザインによっては丸見えの表側に比べて
多くの場合裏側はサビ比率が大きいです。



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これもエアコン。ふた月まえにガスチャージしたというトヨタ。

先日似たようなスタイルの後ろ用パイプはOリングで済みましたが
これはパイプそのものに見えない穴が多数。長いです。



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これは替えるパイプのとなりのパイプですが
ダメなパイプの穴から飛んできたのか何なのか、もうエアコンGメンが暴れまくってるので
まあOリングは替えときましょう。



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久々の旧車。
いつからなのか、4灯式の外側をHID化したらHi/Lo切り替えが効かなくなっちゃったそうです。



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ここらへんの時代のは要注意。
いかにもHi用とLo用って感じのリレーがあるにはありますが
電源だけとかアースだけを切り替えるわけじゃない。
ある条件ではアースだった端子に、別な条件では電源投入とかわけ分からん設計。
しかも連動してるからもう理解不能。



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HIDのHi/Lo切り替えに関しては、もともとの内側Hiビームのバルブを残したことによる
ユニットの作動不良と分かりましたが
そもそも完全理解はとても無理な回路の改造はもうトライ&エラー。



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実際に起こっている各端子の電源/アースの切り替わり具合から
使いたいものをセレクト、リレーを一個追加して出来たのはがっかりなシンプルさ。


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こんだけ。




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設計者以外には何も感じられないであろう画像。チェッ。

てな感じで、度合はいろいろですが全力で考えて仕事しております。
































札幌の車エアコン修理事情

  • 2014/07/20(日) 19:30:03

自動車のエアコン(冷房)的には極端に短い北海道の夏。
なかなか必要のない時期に修理しとこうって意欲は湧かないもんで
どうしても暑く感じてからの行動となるので一時集中しちゃいます。
いわゆる「後手」というやつですが、色々出費のかさむ時期なので
ご事情やノリに合わせてオーダーいただくのは一向に問題ありません。

世界的に見ても「後手社会」と言っていい我が国に暮らす以上
み〜んなそそのかされちまう。つ〜いつい流されちまう。-結局暑さで参っちまう。
てのは私も含めそんなもんなんでしょう。
しかし前例のない先手を嫌ってるうちにトラブって盛り上がって
伝家の後手発動連発ってのは若い時分にはエライ違和感でしたが
大人になるともっとですね。
なんの話?いやね、なんとか規制法とか保護法よりも
野次馬根性の報道を現地の新聞くらいでやめといたほうが
人間的に生きられる気がしてなりませんて話で。



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コンプレッサーやらホースやらの交換見積もりを提示されたということでしたが
まずは一か所漏れを発見。



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すぐわきにエキパイがあるので遮熱板に隠れて全く見えない場所。
固着った遮熱板の6mmボルトを折らないようにするのが正しいホッカイダー。
パイプを外すと何かまた5mm6角穴ボルトで怪しい接合部。



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なんの意味があるのか、短いスペンサースペーサーが間に。
実はパイプのOリングを替えても止まらず再度検証の結果発見。
ああ、お客さんに聞いたんですが、シュワンツが辻本と8耐に出るんですね。



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ひとまずガス1本で様子をみると
あろうことか今季初の低圧ライン大気圧割れ。いけない傾向です。
ちなみに初期の見積もりにはそれらしき部品は入ってないそうです。
まあいろんな意味の見積もりが存在しますからそれはそれで。


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ゲージをつなぐチャックは室内への入り口すぐそば。
てことは怪しいのは室内にある部品と思われます。
その理由はC.Kさんのメルマガでどうぞ。有料です。

あ、Oリングをリムーヴ中なのはみんな持ってる正しいSSTです。


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別にコンプレッサーロックとか異音はありませんが
高齢なのでラインは洗浄しておきました。
ちまみに走行距離は30万超えです。


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当然レシーバータンクも替えるので洗浄液はそこから排出。



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ほとんどなんも出て来なくて残念。



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エアブローの結果も特にこれといって。



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まだ遮熱板は戻せないので
手持ちのをセットして最終ガスチャージ。いい感じでした。
誰かの見積もりと全く別方向に修理は完了。
まあよくあることです。



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別なクルマの冷え不足。ガス量不足。
なんかオイリーなホースがあるけれど
エンジンオイルをこぼしたのかも?



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一旦カラッカラに洗浄して石鹸水でと思いましたが



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高圧側はすぐに熱をもって乾いちゃいますので蛍光剤投入。



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このくらいはゲージのチャック脱着時にプシュッと飛んじゃったやつでしょう。



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と思ったら、時間が経ったらなんか変。



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んなバカなって二度洗浄し直すも



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やっぱりこうなる。
ホースそのものにピンホールや亀裂って初めて見たかも。


正しく診断するためには、ある程度いじる=料金が発生します。
無料の見積もりには、その後の計画を立てるための
材料となりうるほどの信頼性や責任はないことが多いのです。

想定外やどんでん返しや嫌な予感が的中ってのが大嫌いな方、どうぞお問い合わせを。








僕らが自動車にエアコンガス入れる理由

  • 2014/07/06(日) 11:03:35

クルマにはゴムで出来た部品がたくさん使われています。

衝撃を和らげるクッションの役目として。
金属同士が接触して動くと摩耗し易かったり不快な音が出易いのでコンドロイチン的に。
液体や気体の部屋として。
同じくそれらが通る通路としての部品の接合部のパッキンとして。

ただし密封性が必要な場所において、
液体についてはそうそうすり抜けるやつはいませんが
気体についてはそうでもないようです。
タイヤなんてのが分かり易い例ですが
パンクもしてないのに気づくと空気が減っている。
私も長年知らなかったんですが
完璧に空気を封じ込める分子構造にはなっていないそうで
穴や隙間からじゃなく、ゴム自体に元々あるミクロの通路から僅かずつ出ちゃうんですって。



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なのでその作動に、空気ではないけれど気体がからんでいるエアコンに関しても
10年も経てば漏れがなくても多少のガス補充はアリなのかと理解していますが
規定量の半分も足りないとなると話は別。



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後ろにもエアコン付のVOXY。
後ろは冷えるけど前がぬるいという変わったケースでしたが、結局のところガス量不足でした。
前に比べて小さいであろうエバポレーターの容量の関係で起こる怪奇現象か。

これ、後部配管が室内へ入る付近。蛍光剤とガス補充後。



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直視だと何もないですが紫外線照射で光るエアコンGメン。
添加後運転僅か1時間、ありがちな個所ではありますが
ゴォ~~~ル!!!怪しいダンスをかまして、チームメイトと抱き合っている間
監督も拳を引いては突き出すシーンです。
発見出来なければ、しばらく乗っていただくしかありません。



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かといってばらすのは時期尚早。
シール不良なのかパイプに穴なのかを判別するのはやっぱり石鹸水。



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しばらく我慢。
このクリーミーな泡は、ゆっくりと漏れてるときに現れるやつかもしれません。



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増えてます。
高温になる高圧側パイプなので、あまり時間をおくと乾いちゃいますんで
ここまでは付き添う必要があります。




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患部のOリング(パッキン)新旧。
全く違いが見えません。



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お肌が荒れちゃったOリングの当たり面をどうにかしないと直らないかもしれませんので



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適当な棒と紙やすりを



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こうしてオイルでぬらして



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祈りながら磨いて



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せめて指でがさがさ感じない程度に。深追い注意。



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こっち側はOリングを外すときやっちゃったかもしれない傷発見。


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対処。


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見えない方向は何ともないでしょって都合のいい期待は良く裏切られますんで。



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ボルトはこんなで渋々抜けたくらいなんで不採用。


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ここまでやってアディショナルタイムの逆転は嫌なので万全の措置。

で、組んでまた真空にして保持出来るのを確認してからガスチャージ。
ときどき運転して紫外線テスト。
一晩おいてまたテスト。
そこでやっと満を持して「出来ました」のご連絡。

以上を軽~く流すと致しますと

「後方のパイプ接合部に漏れがあったので直しました」
「そうかサンキュー」

お付き合いありがとうございました。












電気まわりと詰将棋

  • 2014/07/02(水) 12:28:17

走行中にエアコンが効いてないと思ったら風も出てなかったというハイエース。
20年超えで、何があってもおかしくないわけですが
幸い回路図が入手できたので「楽しみ~」って感じでした。最初は。
おまけに、最初の工場、二日預けたけどヒューズがバンバン飛ぶ原因が難解で
もう三日くれと言われて仕事にならんので回収したそうでプレッシャーも有。

こういうケースは詰将棋と似ています。
実戦と違って、必ず詰むとわかっているから。
ヒューズがバンバン飛ぶ。=たまにではなく今現在必ずどこかおかしい。
さらには、手数が少ないほうがいい点数が貰えますね。



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巻いちゃった問題用紙。



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普通のバンだけど、デュアルエアコンって後席用のもついててちょっと複雑。
二枚つなげて見て、ここか?って思ったらクルマへ。
何度かそれを繰り返して一向にヒットしないので
切れるヒューズが絡む回路を赤くしてみたらこんなになっちゃった。
担当多すぎですね。



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何をもってヒットと言うのかと言えば
どこかの配線を抜いてヒューズが切れなくなればそこらへんに問題があるわけですが
¥100のヒューズをバンバンダメにするのはアレなんでコレ。



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該当部に接続していろいろスイッチONすると



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通常はこんないいムードの明かりですが



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明るいとこじゃイヤ~ンって感じのときは異常発生中。
今ヒューズを入れると切れちゃうわけです。



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ここらへん、グローブボックスの裏付近に集中している関連リレー類
疲れてきたのでブシブシ抜いてみると反応のあるやつもあるんですが
その下流にまた別の装置があったりして決断出来ない。



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結局はガスを循環させるためのポンプ、
コンプレッサーの電磁クラッチの内部ショートの可能性がドロリッチ。



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あるある過ぎますがしょうがない。
開かない運転席側のフードで隠れてるからまるで見えないもんで。

「やっとここまで来たか。」とご老体が苦笑しているように見えました。
とてもいい点数もらえそうにありません。